ジルコニウム(Zr)特徴とメリット・デメリット

●金属アレルギー
・メリット
ジルコニウムはチタン族の一種です。
純ジルコニウムの鋼材を使用していますので汗でイオン化せず体内に取り込まれませんのでアレルギーが出にくい素材となります。
ジルコニウムは歯科の差し歯やインプラントなどにも使われる人体に優しい素材です(人体親和性)。
人工関節などで使われる場合には合金(他の金属と混ぜ合わせて硬く調合したもの)ですので当店の純ジルコニウムはより安全です。

・デメリット
指輪全般に言えることですが、リングを着けている部分に汗がたまりご自身の汗でかぶれてしまう方もいらっしゃいますので、全ての方にアレルギーが起きないということではございません。


●素材の色合い
・メリット
ジルコニウムの金属の持つ元々の色合いがプラチナやシルバーに比べ少し黒味のある色合いです。
男性には好まれる方が多い印象です。
腐食性が高いため錆びたり、シルバーのように空気や温泉で真っ黒になったりはしません。

・デメリット
女性のお客様に多いのですが「黒い」と色味を気にする方もいらっしゃいます。
元々の色味が黒っぽい為、油分が付着したり鏡面部分に傷が付いて影が出来たりしますと新品時よりも黒みがかって見えます。洗浄し油分を落としますと改善いたします。


●素材の強度
・メリット
スペースシャトルの外壁や原子炉、F1マシンのブレーキなどにも使用される耐久性に非常に優れた素材です。
リングにしますと歪みに強く変形しづらい強靭な仕上がりとなります。細かな模様も消えにくく、
留めた石も地金が変形しませんので外れることもほぼありません。
また摩擦係数が高いため切削や研磨が難しい素材ではありますが、全く傷が付かないという事ではありません。
日常的な生活傷は付きますのでご注意下さい。
ジルコニウム自体は強靭ですが、発色を施した場合には発色の皮膜は薄い為、取り扱いには注意が必要です。
ジルコニウムでお作りしました弊社商品のリングを販売いたしまして3年以上実験を含めますと6年(2016年現在)
経過いたしておりますが変形でクレームになったことは一度もございません。

・デメリット
強靭な素材である為、もし外れなくなった時にリングカッターなどでの切断が難しくなりますので
きつくなった場合にはすぐに着用を中止してください。
リングカッターで切れないわけではありませんが尖ったバリが出て指を傷つける可能性があり危険です。


●加工性
・メリット
デメリットにもあるように非常に加工が難しい反面、仕上がってしまえば非常に丈夫な耐久性の高い商品が出来上がります。

・デメリット
加工は非常に難しいです。
プラチナやゴールドのように型に流し込むという事ができない素材なので塊から1本1本削り出します。
セミオーダーですも制作方法はフルオーダーと全く同じです。
硬い為に自由な造型が非常にしづらくウェーブの掛かったリングを削り出そうとすると
ヤスリの目が無くなり削れなくなってしまうほど硬く、表面も鏡面に磨くには、プラチナやゴールドの2倍以上の時間が掛かります。


●軽い
・メリット
比重:プラチナの1/3、シルバーと同じくらいで軽い素材です。
「軽くて丈夫」な素材です。男性にはこの点は特に気に入られる方が多いです。

・デメリット
チタンの倍の重さになりますが、お客様によっては「重みが無い」と仰る方もいらっしゃいます。


●発色
・メリット
ジルコニウムのカラーの発色は加熱により表面に酸化皮膜を生成させ、その皮膜に光が干渉する事により色が視認できる方法です。
ブラックは加熱により表面に結晶体を生成する事により発色させています。
塗装やメッキではなくジルコニウム自体から生成されるもので発色するので金属アレルギーや肌の弱い方にも安心です。
カラーは薄い皮膜ですが、指にしか触れないリングの内側などでクレンザーや削れる要因が無い限りは色持ちもいいです。(5年ほどは変化無く使って頂けるかと思います。研磨剤などとの接触が無い事が前提です)
ブラックはコンクリートなどに擦り付けるほどの摩擦が無ければ剥がれません。
ブラックは不可ですがその他のカラーは剥がして再発色も可能です。(有料)
チタンのマリンブルーと比較をしますとジルコニウムのカラー発色の方が実験上では3倍以上強度があります。
ブラックは20倍以上の強度という結果が出ています。

・デメリット
通常使用(削れてしまったりする事の無く使用していただいた場合)での色持ちはいいのですが、
薄い皮膜の為、硬質なもので引っかいて傷が付いてしまったり、
研磨してしまいますとその部分は剥がれてしまいますので取り扱いにはご注意が必要です。
商品では特に傷の付きやすい表面のデザインを、なるべく傷の付きにくいよう考慮してデザインを致しております。ブラックに関しましては発色の強度が非常に強い為再加工は一切出来ません。
また部分的に剥がす事も出来ない為リング全体がブラックになります。

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